徳善寺だより 第18号 平成19年 11月

暑かった夏が過ぎ去り、過ごしやすい季節となりました。早いもので今年も残すところ後二ヶ月ほどになりましたが、ご門徒の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

私ごとではございますが、8月27日に長男が誕生し新しい家族ができました。名前は義慶(よしちか)と名づけました。生命の誕生。「いのち」が宿るという感動を味わいました。感無量でした。子供の誕生で改めて「いのち」の深みを教えていただきました。

私たち人間は出遭いと別れを絶えず繰り返します。出遭いの喜び、別れの悲しみ。当たり前のことですが、出遭いがあるから別れがあり、別れがあるから出遭いがあるのです。なぜならば、私たちは限られた時間でしか生きることができないからです。

でも、限りある「いのち」だからこそ、色々なことを教えていただきます。その中の一つに「縁起の道理」があります。私たちはご縁の上で成り立っています。ご縁なくして出逢いも別れもありません。しかもご縁は私の計らいを超えた世界(お浄土)からやってきますので、私たちに選択肢はありません。そのご縁を受け入れていかなければならないのです。出遭いも縁起、別れも縁起。

その縁起のなかで義慶と出遭わせていただいた喜びと親にさせていただいたご縁に感謝しながら義慶と日々奮闘しております。これからも親子共々ご指導のほどよろしくお願いいたします。

合掌

○ 報恩講のお知らせ

毎年恒例の報恩講法要を勤修いたします。皆様お揃いでお参り下さいますよう、よろしくお願いします。

日時 11月11日(日) 午後2時より (徳善寺本堂において) 勤行・焼香・法話

※今月は第二日曜日ですのでお間違いなく

○ 一口メモ ご本尊について

浄土真宗のご本尊は阿弥陀如来一仏と定められています。「阿弥陀」とはサンスクリット語の「アミターバ」(無量の光という意)、「アミターユス」(無限の寿命の意)を音写したものです。「阿弥陀如来」が「無量寿仏」、「無量光仏」と言われる所以です。・ご本尊の形には名号本尊、絵像、木像の三種類があります。他の宗教では名号よりも絵像、絵像よりも木像が大切にされますが、浄土真宗では木像よりも絵像、絵像よりも名号を重んじます。・名号本尊というのは阿弥陀仏を紙や、絹に文字で書いたもので、次の三種類があります。

1、南無阿弥陀仏 (六字名号)
2、南無不可思議光如来 (九字名号)
3、帰命尽十方無碍光如来 (十字名号)

・絵像 阿弥陀如来さまのお姿を描いたもの。
・木像 阿弥陀如来さまを木で彫刻したもの。
一度ご門徒さんの仏壇をみてみましょう。次の機会にもう少し名号に関することをご説明したいと思います。

(「親鸞と浄土真宗 知れば知るほど」 実業之日本社)

● 仏事の疑問

Q.お釈迦様を仏壇にまつらないのは、なぜ?

A.お釈迦さまは対機説法(たいきせっぽう)といって、聞く人に応じて教えを説いた。そのため仏教には八万四千の法門があるといわれてます。

浄土真宗がよりどころとする「仏説無量寿経」は、お釈迦様が阿弥陀仏をたたえ、阿弥陀仏の救いをよりどころに生きることを私たちにすすめる教えです。お釈迦様が自分を礼拝せよと示した教えではないのです。

したがって、阿弥陀仏を本尊としてまつることこそが、お釈迦様の説意にかなうことになるのです。

●豆知識 生け花と仏花

「花道」は仏花から発達しました。わが国独自の「花を活ける」という芸術文化は、いまから千二百五十年も昔の天平年間に成立していたことが、文献にみえます。「供花」という、まったく宗教的な動機でつたえられたものです。それが鑑賞用の芸術に変わってゆき、現在の「家元」も成立しますが、そのひとつ、池ノ坊は、親鸞聖人ゆかりの六角堂の住職が、代々、家元をつとめてます。

事務局 神戸市須磨区寺田町2丁目1-2 徳善寺 内 TEL 078-732-0531

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