徳善寺だより 第19号 平成20年 2月

新年を迎えて早2ヶ月が経とうとしております。今年は例年になく寒い日が続き神戸でも数回雪が舞いましたが、2月も終盤に差しかかりようやく過ごしやすくなってまいりました。暖かい春が待ち遠しい今日この頃ですが、ご門徒の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

○ ご報告

突然のご報告になりますが、今月2月17日 坊守・岡崎 和子(法名 観喜院 釋尼和照)が往生の素懐を遂げました。69歳でありました。

当山徳善寺にご縁をいただきまして、平成4年前住職・岡崎満利雄と結婚してから16年、坊守という法職を全うして参りました。その間、平成7年の阪神大震災により寺坊は全壊・全焼。また当年、震災寺院の中で最初に寺院を復興した矢先、平成12年10月、前住職が死去。苦節の生涯だったと思います。

私が徳善寺にやってきて6年間。親子以上に歳の離れた者同士、共に生活する上で坊守にもいろんな苦労があったと思いますが、結婚し、息子が誕生した事を大変喜んでくれていました。

亡くなる当日もいつもと変わらず元気にしておりましたが、昼前買い物に出かける途中、急に胸が苦しくなった様でお寺に戻ってきました。法事を終えた私が「大丈夫?今日は日曜日だから救急病院に行こうか?」と声をかけると、「大丈夫、休めば治るから」と言うので、一日様子をみる事になりました。

ところが夕方様態が急変、病院への到着を待つ間もなく静かに息を引き取りました。死因は心筋梗塞でした。

あまりにも突然の別れでしたので、ご門徒の皆様同様、私たち親族もまだ信じられない気持ちでいっぱいです。しかし、最後に棺に入った表情は、本当に温和で優しい顔でした。お浄土から徳善寺の行く末を温かく見守ってくれていると思います。

生前皆様より賜りました御厚情に対し心より感謝し、厚く御礼申し上げます。今後とも寺門興隆に全力を尽くしてまいりますので、ご指導、ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

徳善寺 住職 安積義龍 親族一同

○ 年忌のおしらせ

1周忌平成19年
3回忌平成18年
7回忌平成14年
13回忌平成8年
17回忌平成4年
25回忌昭和59年
33回忌昭和51年
50回忌昭和34年
100回忌明治42年

年忌を迎えるご門徒の皆様は、ご自宅の過去帳を確認のうえ、早めの連絡をお待ちしております。

○ 彼岸会のお知らせ

毎年恒例の彼岸法要を勤修いたします。皆様お揃いでお参り下さいますよう、よろしくお願いします。

日 時 3月9日(日) 午後2時より (徳善寺本堂において) 勤行・焼香・法話

○ 一口メモ

前回はご本尊の形で「名号ご本尊」に触れました。そこで、改めて私宅のご仏壇の中をみてみました。真ん中に「阿弥陀如来」の絵図があり、向かって右側は「十字名号」、左側には「九字名号」が掛けてあります。この形は浄土真宗大谷派(東本願寺)の標準的な形と言われています。

私たちの浄土真宗本願寺派では真ん中に「阿弥陀如来」絵図、向かって右側には「親鸞聖人」絵像、左側には「蓮如上人」絵像が脇掛されているのが現在標準とされています。

従って、私宅は大谷派?ということになりますが、ただし書きで脇掛が「十字名号」、「九字名号」の場合もあります、ということでありがち間違いでもないようです。「名号ご本尊」が本来の姿でありますが、その昔、文盲の方が多かったこともあって、絵図や木造が用いられるようになったとも言われています。

形はどうあれ、私たち門徒は阿弥陀如来さまのご本願に感謝する心を忘れてはならないということです。

(「親鸞と浄土真宗 知れば知るほど」 実業之日本社) 総代 尾川一

事務局 神戸市須磨区寺田町2丁目1-2 徳善寺 内 TEL 078-732-0531

戻 る

トップへ