徳善寺だより 第26号 平成22年 5月

新緑の五月、一年を通して一番過ごしやすい季節となってまいりました。御門徒の皆様におかれましてはいかがお過ごしですか。

5月6日から16日にかけまして寺坊の妻、佳代が京都の西山別院にて得度習礼に行き本山にてご門主よる得度式を受けてまいりました(法名 釋佳禮)。

今回はご挨拶をかねて妻にコメントをしてもらいます。 住職

★ご門徒の皆様へ★ 私はこの度得度式を終え、ご門主より僧侶の資格を頂きましたことをご報告させて頂きます。これも一重にご門徒の皆様方との深いご縁によるものと感謝致しております。

仏縁を頂き、平成17年徳善寺に嫁ぎましてから早5年、阿弥陀様の側で生活させて頂く中で、一度真宗の教えをきちんと学習したいと思っておりました。わんぱくな息子も2歳を過ぎこの春から幼稚園へ通い始めましたので、この度の得度習礼に参加させて頂いた次第です。

この得度習礼の目的は、『僧侶として必要な教養、行儀および得度式に関する事項について習礼する。』とあります。

全日程は11日間で、うち9日間が習礼(一日3度のお勤め・講義・理解度テスト・お作法の実演練習など)10日目が本山での得度式、最終日は本願寺での晨朝(じんじょう)参拝・大谷本廟参拝を終え、法衣にて解散致しました。

携帯電話や化粧品は持ち込む事ができず、新聞やテレビで世間のニュースを知ることもできない毎日は完全に日常生活とは遮断され、どっぷりと浄土真宗の教えに染まった貴重な時間でした。

沢山のことを教えて頂き、初めて自分の無知を知ったというのが正直な今の感想です。いつものお勤めで馴染みのある『正信偈』も、誰が何という書物に記したものか、どういうメッセージが込められているのか・・・。少し知るだけで、いつものお勤めに味わいが出てきます。

たった11日で僧侶になれたとは思っておりません。ですが、浄土真宗は死んでからのものではない。今生きている『私』が南無阿弥陀仏とお念仏することで、迷いと煩悩の世界から間違いなく救っていただく教えです。悩みの尽きない今日、少しでもこの教えを日々の生活の中で生かし、皆様と共に与えられた命に感謝しながら、心豊かに生きて参りたいと思っております。 (合 掌)

○ 永代経のお知らせ

毎年恒例の永代経法要を勤修いたします。皆様お揃いでお参り下さいますよう、よろしくお願いします。

日時 6月13日(日) 午後2時より (徳善寺本堂において) 勤行・焼香・法座

今度の永代経法要は法話の時間をご門徒の皆様が日々疑問を感じていること、悩んでいることなど皆様で話し合いをする、話し合い法座を行いたいと思います。もし何か御意見がありましたら活発に発言をしていただき、有意義な時間を過ごせたらと思っておりますので、多くの皆様のご参加お待ちしております。

○ くらしの仏教語

餓鬼(がき)

「ガキ大将」で代表されるように、ガキは子供のことを、いささかいやしんで呼ぶときに使われます。餓鬼とは、本来、人間かこの世で行った行為の報いとして、次の世に受ける6つの世界(六道)つまり、地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天の一つで、この世での「むさぼり」の報いとして、飢えや渇きの苦しみが満ちた餓鬼道に落ちた者をいいます。

お盆は、餓鬼道に落ちていた目連尊者の母親が、救われて天上界に上る物語からはじまったと伝えられています。

ところで、餓鬼に無財餓鬼と有財餓鬼とがあるそうです。無財餓鬼はわかるのですが、有財餓鬼とは?物や金があればあるほど、いっそう欲が深くなり、渇望が強くなって苦しむとか・・・。

また、子供のことをなぜガキというのでしょうか。育ち盛りの子供は、いつも腹をすかせてガツガツ食べるからだとか・・・。

○ 一口メモ (作法について)

浄土真宗には、門徒として日常の行いに「作法」というものがあって、これを知って身につけることが必要です。今までにも「一口メモ」などでご紹介して参りました。

今一度復習もかねて「真宗勤行集」(赤い表紙の本)のP124~P127を読んで下さい。ここに書かれていることについては最低限身につけていただきますようお願い申し上げます。

(総代 尾川 一)

事務局

神戸市須磨区寺田町2丁目1-2 徳善寺内 TEL 078-732-0531

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